第4話

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 信也がどこぞの高校に入ってからしばらくたって、彼が美術部に入ったと聞いた。  正直驚いた。まったく団体になじめなかった奴が自分から組織に入るなんて。  そんな言い草は少し大袈裟だがつい心配してしまう。そして徐々にあたしと合う機会も減っていった。  夏休みに一度、また三人で出かけようと誘った。  断られたあたしは由実と二人で旅行に行ったが、テンションを上げきれなくて由実に怒られた。  あたしが彼に求めていたことはなんだったのか。そう考えるとあたしは無理に自分を説得しなくてはならない。  頭にもやがかかったまま、秋も中ごろになってしまった。 「倦怠期?」  目を瞬かせてキャンパスの前の由実を見た。  あたしは相変わらず由実のアトリエでボーっとしていた。最近のあたしは空っぽだった。 「なんか言った?」
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