第4話

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 考えることをやめたくて、テレビをつける。  この文明の機械には何度も逃げた。一方的な光と音が楽だから。  気に入らなければチャンネルを変える。興味がなくても何か映っていれば、くだらないことで自分すら忘れることができる。  世界のどこかで何かと繋がってる気がする。  テレビでこのザマ。あたし、ウェブの海に入ったら溺れ死ぬだろうな。  煙草と同じギリギリのブレーキ。その先に触れないのは、こんなあたしでもあたしであるため。あたしでなくなるなら、大嫌いなあたしでも死んだほうがマシ。  狂うことすら出来ないのに、普通がおかしく見えて馴染めない。  ああ、また同じ場所だ。情けない。  自分を責める。何度も。それでも、自分を奮い立たせることができない。映るのは死。逃げ道。  散々、否定させてきて、あたしはいつも隣に戻れない逃げ道を確保している。自信がない。覚悟を決めたはずなのに、ただひたすらに生きる自信が、あたしにはない。
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