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あっそって…
なんなのよ!!ムカつく!!
綺麗な顔してるくせに、言ってる事はマジで最低。有り得ない。てか信じらんない。
何よ…その顔。
何で…近寄ってくんの…てか近くない?ねぇ近いって…おいおい…ストーップ!!…
あれ?いない…
咄嗟に目を瞑ったらいなくなってる…どこ行った?
ええ…どこよ…
何でまたクルクル回んなきゃなんないわけ?
あぁもう…マジで最悪。
「ただいま、夏音ちゃん。」
あっ!奏さん!!
良かった…
「奏さん!お帰りなさい!
さっき変な人が入ってきて…どこ行ったか分かんなくなっちゃって…」
「変な人?」
「…はい。さっきまでいたんですけど…」
「…奏さん。たぶん、俺の事ですよ。」
あっ!いた!変人!!
奏さん!そいつです!
「ああ、なるほどね。」
えっ?奏さん?
何で笑ってるんですか?
もしかして、知り合い?
…いや…重要な取引先の人とか?
…ヤバい、ヤバい…ヤバーい!!
「大丈夫?夏音ちゃん?顔真っ青だよ?」
「はい。大丈夫です。」
…いや、正しくは大丈夫ではありません。どうしよう…あんなに私…大口を叩いてしまったし…マズい、マズいよ…
「コイツはね、俺の後輩で、今日から、ここで一緒に働いて貰う事になった、榊原 馨。かなり優秀なカメラマンなんだよ?
まぁ…ちょっと変わり者だけど。
で、今日から、夏音ちゃんには馨のアシスタントについて貰うから。宜しくね♪」
「…分かりました。」
ん…?うーんと…
分かりません!!どういう事?
私が?この人のアシスタント!?
ムリムリムリ…絶対ムリ!!!
一緒に働くなんてムリに決まってる。初対面から人の事、侮辱する人ですよ?その人と組めと?
奏さん…ムリですよ…
「どうした?」
「いえ、何もありません。」
色々ありますよ。ほんとは…
でも、一応社会人なんで…社長の言う事には、逆らえないというか何というか…
「んじゃ、宜しくね♪」
「…はい。」
はぁ…マジですか…
「あのさ?」
はい?何ですか?変人さん。
「俺だって、別にお前と組みたくはねぇから。自分だけ被害者みたいな顔…やめてくんね?」
はぁ?ケンカ売るの好きなんですか?この人。とりあえず、ここは『宜しく』で済ませんのが普通でしょうが!
一々、人の感情詠むんじゃないわよ!この変人!
「あぁ…とりあえず宜しくって言えって事ね。まぁ、宜しく。んじゃ、俺、奏さんに話あるから。また後でな。」
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