第1章
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林の中で木を一本一本確かめるように 上を向いて歩く。 「あ!」 「しーっ!」 かけちゃんがセミを見つけたのか 大きな声をだしたから すぐに僕は注意をした。 かけちゃんの声の大きさのせいか 偶然かはわからないけど ジリジリッと音をたててセミが飛んだ。 「あー…。」 僕が残念そうな声を出すと 小さくかけちゃんが謝った。 「ごめん…。」 「いいよ。」 「…ごめん…うっ、うっ。」
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