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かけちゃんは泣き虫だからすぐに泣く。
「うっ、えーん…ごめんっねっ…ひっく…
たっちゃんっ…ひっく…ぼくのっ…せいで…。」
こういう時は、いつも僕がお兄ちゃんになってあげるんだ。
「大丈夫だよ。かけちゃん。
セミはいっぱいいるから!
ほら、探そ!僕がとってあげる。」
「うっ、う…ほんと…?」
「うん!」
頭を撫でて“いいこいいこ”をしてあげると
かけちゃんは泣き止んだ。
同じ年のはずだけど
かけちゃんは時々、弟みたいだった。
僕には弟がいないけど、きっとこんな感じだ。
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