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かけちゃんがセミを見つけて
今度は小さな声で僕に言った。
「たっちゃん、いたよ!とって!」
「わかった!」
僕はそっと木にあみを近付けて
素早くセミを捕まえた。
「たっちゃん、すごい!」
ジリッとあみの中でもがくセミを
手で持ってかけちゃんに見せる。
「かけちゃんにあげる!」
「え?…いいの?」
「うん!かけちゃんが見つけたんだもん。」
「ありがとう!」
かけちゃんは、すごくうれしそうにお礼を言った。
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