第1章

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かけちゃんがセミを見つけて 今度は小さな声で僕に言った。 「たっちゃん、いたよ!とって!」 「わかった!」 僕はそっと木にあみを近付けて 素早くセミを捕まえた。 「たっちゃん、すごい!」 ジリッとあみの中でもがくセミを 手で持ってかけちゃんに見せる。 「かけちゃんにあげる!」 「え?…いいの?」 「うん!かけちゃんが見つけたんだもん。」 「ありがとう!」 かけちゃんは、すごくうれしそうにお礼を言った。
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