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引っ越したことで環境も変わり、日々の緊張と合わさって、ありもしない気配を感じてしまったのかもしれない。
が、ぐっと伸びをして、そろそろ寝なくちゃと思って、天井に顔を向けたときだった。
「!……」
視線の正体がわかった。
越してきたときには付いていた、ふるぼけたシーリングライトの横に、ソフトボールぐらいの大きさの不自然なシミが二つ、天井にあったのである。そう、それでまるでリビング全体を見下ろす「眼」のようだった。
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