-first chapter -

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…こうして、無事に約束を取り付けてSD をとりに家に戻る途中。隣で歩いていた木崎が僕の手をぎゅっと握った。   「…え?」 「ほら、最近は物騒だし。こうしてたら安心だろ?例の金髪の不良もうろついてるみたいだしな。」   ………金髪の、不良。 けど、僕は…。 その瞬間、頭に浮かんだ人物を"怖い"なんて思わない。       ほんの少し、胸が暖かくなって。 …その暖かさに、胸が軋むだけ。 痛みさえ、いとおしい。 そう、僕はずっとおかしい…。 けど、何処がおかしいのか。 …何がおかしいのか。 知る必用があると、思うんだ。
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