-first chapter -

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……手紙には、"文化祭に待ってる"。そう、書いてあった。 「………待ってる、って?」 微かな希望…………。 それとともに、途方もない絶望感。 何かが、頭の中を横切る。 『…そうやって。希望を抱いた分、傷はふかくなる。これが、現実だ。今に、思い知るぞ。』 突如として、頭の中で響き始めた声に耳を塞ぎたくなる。 ……………オモイダシテハ、ダメダ。 『…もう、あきらめた方がいい。俺はお前の為に言ってやってるんだからな?』 高らかに笑う声。頭が痛い…。  『…ほら、コレ。もう、いらないって言ってたぜ?お前がこのストラップのように、捨てられるのも時間の問題だよなー。…平凡。』 ぐしゃりと、汚れた靴底で踏みつけられたストラップの映像が脳裏で揺れる。 …目がぐらぐらする。キモチワルイ。 「……由宇はいかないよ、な?………って、由宇?…なんか顔色悪いぞ?おいっ。」 木崎の声が頭の隅で響いて。 僕は気を失った…………。
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