-first chapter -

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………きっと、うちの両親はこれの存在には気がついていない。 だから、このSD だけは無事だったんだ。     ……確かめるように。ぎゅっと、握りしめて。SD を持って立ち上がる。 前のケータイは両親が処分してしまった。 僕の今の最新型のケータイに、このSD は対応してない。………ならば。 僕はケータイを取りだして、電話をかけた。 「…もしもし、木崎?今から会える…?」 …僕は、どうしても知りたかったんだ。 本来の自分を。   この気持ちの正体を……。
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