-first chapter -

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…その後。僕の電話に2つ返事でとんできた木崎の首筋には、うっすらと汗がにじんでいた…。 「…は、ゆうから会いたいとか。どうした?なんか、あったかっ?」 気の毒に成る程、息も切れ切れだ。 あぁ、どうしよう。 …ケータイ借りたかっただけなんて、言いにくい。 「あ、あのさ。木崎…。僕、ね?」 けど、話が進まないから。木崎に逃げられないように木崎の服の裾をぎゅっと握って、勇気をもって声を振り絞る。 「…え。う、うん。な、な、な、なっ何?」 なんか挙動不審な木崎に首を傾げる…。 「うん。御願いがあるんだけど。………その前に。どうしたの?木崎、何か今日へんだよ。」 今はSD の中身よりも、息を切らせてとんできた幼なじみの挙動不審な態度の方に目を配る必用がある気がする。 …………人として。
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