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始まらない物語を探してる。
終りを知った、始まらない物語を。
だって、始めたところで
行き着く先はどうしようもない悪夢
希望は希望のまま
現実にならないと告げている
閉じた円環を繰り返せばいい
始まった途端壊してしまえばいい
そうすればきっと
何も傷付かないと信じたい
どこでこんな風に歪んだのだろうね?
なんでこんな風に狂ったのだろうね?
今となってはもう
それすらも忘却の彼方
始まらない物語を探してる。
終りを知った、不整合な物語を。
もうそれは、物語と呼べないかもしれないけれど
求めたのは、そんな壊れた世界だった。
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