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「あのとき収さんの写真、取り返してくれたじゃないですか。しかも、私に見せないようにするのも、成功したし」
ちいちゃんが言ってるのは、山崎さんともめた日のことだとすぐに判った。
「だから……陽香先輩に何か悩みがあるなら、聞きたいです。何か、したい」
まっすぐちいちゃんの顔を見ると、彼女はとてもおとなびた表情であたしを見ていた。
その瞳に、あたしを本気で慕って心配してくれるちいちゃんの気持ちが、透けて見えた気がする。
あたしは、昨日と今朝のことをかいつまんでちいちゃんに話し始めていた。
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