序章

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太陽が西に傾いた空の下 たくさんの人が帰路につくこの時間ある噂がこの街には、流れていた。 「昨日も出たらしいね。」 「昨日も?」 学校帰りだろう二人の女子高生が今話題の噂話をしていた。 「そうみたいだよ。今日も夜外出しない方がいいかもね。」 「え…なんで?」 何も知らないような顔をしている子を見て驚いていた。そのとき前から一人の女性が歩いてきた。 「黒猫に殺されちゃうよ。」 うっすらと口角の端を上げて笑いながら素通りして行く女性の言葉に女子高生2人は、振り返ったがそこには、誰もいなかった。その後には、風にのってジャスミンの香りだけがあたりに広がっていた。 「ねぇ。今の人綺麗だったね。」 今宵も黒猫が徘徊する。。。
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