ハバネロと、チーズ

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「………他の案は?」 麗奈が話を続けようとする。 「えーと……はい。」 兎月がおずおずと手を挙げる。 「少子化対策部っていうのは……。」 「どうする部長、俺達しかまともなのは居ないぞ。」 「どうしようかしらね。」 そんな人畜無害な顔をしておいて一見難しく見える下ネタを混ぜるんじゃねえよっ! 「うーん……私が思いついてたらこんな話し合いはしないんだけど………何か思いつかない?」 「いや、ちょっと……。」 何か無いかなあ……。 「こう……凄い盛り上がってる感じの名前が良いのだけど………。」 盛り上がってる感じって………。浮かばないなぁ…。 「はいっ!」 「兎月、却下。」 「はい……。」 ………浮かばないなぁ……。 「じゃあ、」 「鎖暁さん、却下。」 「ヒドイ……。」 ………どうしようかなぁ……。 「うーん……難しいですねぇ。」 小夢先生が呟く。 「………ってセンセェエ!?」 「は、はいっ!?何でしょう…?」 「えと……いつからいました?」 「最初からですよ?」 こわっ!全っ然気付きませんでしたよっ!? ちょこん。と、鎖暁さんの隣、俺の斜め前に腰掛けているが椅子に座ると小ささがより一層際立つ。 なんていうか…すごく……可愛いです。 「今、失礼な事を考えてましたね…。」 ジトー……っとメガネの奥から見つめられる。 「い、いえっ!ただ、可愛いなぁ……なんて……。」 「子供っぽいって意味ですかー?」 うっ………ヤバい、先生が完全に不機嫌モードだ………! 何とかしないと…。 「るーや君、若々しいって言いたいんでしょ?」 「ふぇ?」 「肌も髪もキレイだし……先生、何かしてる?」 鎖暁さんがフォローしてくれる。 「いえ、特には何も…。」 「ホント……?スゴい……。」 「えへへ、そうですかねぇ……?」 小夢先生がはにかんで照れる。 上機嫌になったようだ。 ちょろい。ちょろいぞこの先生。 パチッと鎖暁さんがウィンクしてきた。 鎖暁さん………恐ろしい子……!
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