ハバネロと、チーズ

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「さて……と。議論に戻りましょう。」 麗奈が咳払いをして言う。 部活の名前か……。 独裁者の才能がありそうな麗奈。 コンピューターも人の心も何でもハッキングしてしまう鎖暁さん。 社交的で愛嬌がありながら変態な兎月。 合法ロリの小夢先生。 んでもっていまいち存在感の無いツッコミ役の俺……………。 このメンバーが集まって面白おかしく騒ぐとなると…………。 「まさしく狂乱……だな。」 「それよっ!!」 「うわっ!いきなり大きな声をだすなよ……。」 「狂乱部……いいじゃない、いいじゃない!それに決定ね!」 「お、おい麗奈……。皆はどうなんだよ?」 「……意義なし。だよ。」 「うんうんっ!良いじゃんるーや!」 「私も気に入りましたよ。」 おぉ、ボソッて呟いただけなのにこんなに褒められるって何か複雑な気分だぜ………。 ま、何はともあれ。 「これで部活名は決まりねっ!さぁ次は第一回の活動について………話し合いたい所だけど、もう遅いから明日にしましょう。皆、何か考えてきてね。」 おぉう、またしても部員に丸投げですか部長様……………。 「さ、帰りましょ。」 「戸締まりはしっかりやって下さいねっ!」 「さて、帰ってNASAでも覗こうかな……。」 「るーや、帰ろっ?」 皆それぞれに立ち上がり家路への第一歩を踏み出そうとしていた。 踏み出そうと、したのだ。 ガタン、キィッ……。 改修されたとはいえ、年季の入った扉は開く時に耳障りな音を立てる。 俺達は机に座ったまま、呆然として扉を見つめていた。 そして、入ってきた人物は。 「麗奈蓮花……だな?」 「えぇ、そうよ。」 ぎゅっ。袖を引かれる感覚に目を向けると、兎月が俺の袖を掴んでいた。 鎖暁さんの顔も、固かった。 小夢先生は…………いないっ!? 「………部活を作ったんだったな。」 「えぇ、そうよ。」 「そうか…………なら…私も入れてくれ。」 「えぇ、良いわよ。」 あくまで淡々と答える麗奈。 そして、目の前の闘気ムンムンなクラスメイトに言う。 「よろしく、水華紅葉さん。」
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