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私立愛麗高校。
俺が今日から通う学校の名前だ。
４月の上旬。
高校一年生にとって、しかも、やや古い公立中学校からピッカピカの私立高校へ通う事になった身の上だ。
それはもうウキウキしちゃう物である。
受験で来た時の、首元までカッチリ閉じていた学ランは、開放的でハイセンスなブレザーになって。
受験に来た時の、首元から爪先まで締め上げるような重圧は、春の柔風にさらわれて。
だらしなく緩んだ顔を晒して、初めて通る通学路を俺は行くのだった。
この時はまだ、あんな事になるなんて思いもよらなかったのだ……。
なんてね。
こんな中２クサい台詞を頭で言う位に浮かれていたのだ。
そう、この時はまだ、本当にあんな事になるなんて思いもしなかったんだ………っ！
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