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「えっと……次は……っ!?す、水華…。」
担任が突然怯え始める。
ガタンッ!
俺の隣の列の最前列。
騒々しく椅子を弾いて、大柄な女子生徒が立ち上がる。
くるりと彼女が振り返る。
身長は170位だろうか。
腰まで伸びた髪に、長い脚の膝まで隠す丈のスカート。
制服はきちっと着ているが、出している雰囲気がどう見てもスケバンです、本当にありがとうございました。
だって目がヤバイもん!なんでそんな激おこな目で睨み付けてるのっ!?
「水華 紅葉(すいか もみじ)。七竹中出身。よろしくお願いします。」
文面は何ら問題は無いが、何でそんなにクラス全体を鋭く睨みながら言うんですか!?
ざわ…ざわ……。
「おい、「七竹(ななたけ)の水華」ってまさか…。」
「う、うそだろ……。」
「俺、このクラス変わったら彼女作るんだ……。」
「ス〇ウターがっ!?」
どうやら、かなりの有名人らしいな。悪名だけれども。
とりあえず、触らぬが仏だな……。
「つ、つぎは……須藤。」
「は、ひゃいっ!」
変な空気を抱えたまま、自己紹介は続く。
事件は、最後に起こった。
「はい、最後だな。麗菜。」
はい。
と気丈な返事がする。
スッと立ち上がった彼女は、腰までの長いツインテールに、切れ長の瞳。
身長は165位だろうか。
「麗菜 蓮花(れいな れんか)です。」
ここまでは良い。
「皆さん、私はただの人間には興味はありません。宇宙人、未来人、超能力者が居たら私の」「言わせねぇよ!?」……何よ。」
もう我慢できねぇ。
「涼宮ハ〇ヒやってんじゃねーよ!消されるわ!」
「あれ、ハル〇知ってるのか………自己紹介どうしようかな…。」
「普通でよろしい。」
「……おっすオラ〇空。」
「アウトォオオ!!」
何てやってると。
「し、詩歌葉?とりあえず今は座ってくれ……。」
先生が困ったように言ってくる。
…………あ。
回りを見渡すと、皆ビックリしたような顔で「俺を」見ている。これはヤバい。
「………すいません…。」
とりあえず無難に座る。
ヤバいな。俺の第一印象が………。
麗菜が、改めて自己紹介を始める。
「皆さん改めまして、麗菜蓮花です。私と同じクラスになったからには、最高にぶっ飛んだ思い出を提供してあげるわ。お楽しみに。」
これが俺と彼女のファーストコンタクトだった。
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