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「考古学探求部」だの「奇術部」だの「冥王星との交信部」だのを回って、神経をボロクソにされた1週間だった。
一度だけ帰宅部が活動しているところを見たのだが、行かなくて良かったと思った。
学校の敷地内に浅草の花屋敷みたいなセットを組んで、壁を登り、屋根を渡って塀の上を駆ける………。
行かなくて良かった。麗菜に感謝だな。
そういえば、結局彼女は思った程おかしい奴では無かった。
女子としてはぶっきらぼうだけど、その分話しやすかった。
まぁ、俺から話掛けるなんて事はできなかったけどね。
あの自己紹介の時から勘付いていたが、意外とオタク的な知識もあり、話題にも困る事は無かった。
結論から言うと、彼女は単に「ぶっ飛んだ事」を求めているだけなのだろう。
この年にはありがちなことだ。
そう、だから麗菜が突然
「部活を作るの。部員が必要だから、あんた入りなさい。」
なんて言い出しても驚きは無かった。
こうなる気さえしていた。
だから俺は努めて冷静にこう答えた。
「解ったよ。」
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