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***** 「雪村くんが、全部話してくれたのよ」 「やっぱり……」 わたしはミルク入りのコーヒーで 両手を温めながら、頷いた。 「やっぱり、って?」 「雪村くん、口軽そうだから」 「あら、そんなことなかったわよ。 聴き出すの、大変だったんだから」 カウンセリング室に着いた時、 部屋の中はすでに コーヒーの香りで満たされていた。 フジコ先生はこんな時なのに 大がかりな書類整理をしていた。 頭の中を整理する必要があるときは、 いつもこれを始めるらしい。
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