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ごきげんよう、読者諸賢
今日も私の愉快な学生生活の中で小さな悲劇が起こってしまいました。
皆さんも知っているのではないのでしょうか?
冷凍食品の小さなエビグラタンです。
必ずお弁当に入っている半主役級の彼です。
本日はそれにまつわるかわいいお話。
私の友人、O氏は早弁を得意としています。
授業と授業の間の短い時間でコンスタントに食事を摂り、昼に差し掛かるところでチェックメイトという素晴らしい戦術家でいらっしゃいます。
そんな彼の小さな楽しみが、そうです。
あのエビグラタンの頂点にティアラの輝きを添える、小振りな海老です。
箸ですくい上げ、湯上り娘の如き美しい赤みを帯びたその身を、じっくり視覚で味わった後、未だグラタンのまろやかな風味の残る口へと運ぶことで彼のお昼休みは完璧へと導かれるのです。
ここでも神は残酷な別れを、彼に強いるのでした
あろう事か、彼の「食」のピリオドに等しき海老を箸の間をすり抜けすり抜け、雑菌、埃の海へと誘われたのです。
あまつさえそこは、教室内ではこれ以上ない埃将軍様が鎮座されておりました。
床へ不時着した、埃まみれの哀れな海老を見て
彼は逝きました
めでたしめでたし
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