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女はそのまま口篭ると眉間に皺を寄せ手に持つグラスを見つめる
お前もその内の女の一人に入ってると言う事、気付いたか?
「私…矢斗さんの事…好きなんですー。気になる人も居ないなら、お試しで良いので付き合って欲しいなぁ…」
…何言ってんだコイツ
お試しでも良いとか……と言うか酔ってるのか。顔が赤い上目が据わってる
『それでは皆さん、お疲れ様でしたー!自由解散となりますので宜しく!』
背後から幹事を努めていた男の声がする。解散?もうそんな時間か。
『じゃあ、司令官!後は宜しく頼みます!』
『またね、真理』
は?何を宜しく頼むだ?
…まさか……女か?
あっという間に皆は個々に居酒屋を後にする。俺は訳分からないまま店に取り残された…女と一緒に…
「もう飲めません私ー」
「……………」
こう言う場合は、男より女が送った方が……葵衣。葵衣は……途中で帰ったんだったな
と言う事は…俺しか居ないか
邪魔臭ぇ事になったな…
「ほら、立てるか?」
「大丈夫ですよ~。えへへ」
えへへ…じゃないだろ!
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