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「るう、可愛い」
「おいこら慈雨。
こういうのは新郎は見ねーもんだぞ」
「いいんだよ僕は
神威うるさい」
私は身を捩るようにしてどうにか逃れようとあがく。
「ん~るう、じっとしてて」
「で、も」
「慈雨、メイク落ちんだろうが」
さっきから、顔とか肩とか。
肌が出ているところに容赦なく唇が落ちてくる。
「慈雨、時間だ。
続きは今夜にしろ」
「か、神威さん///」
「そうだね。
今夜が楽しみ」
ど、どうしよう。
慈雨にぃの顔を直視できない。
それで慈雨にぃが出ていって。
代わりに。
「るうちゃん、準備はいい?」
「だい、じょうぶです」
「そう」
にこりと笑いかけられ、手を差し出される。
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