夢の始まり

2/4
495人が本棚に入れています
本棚に追加
/59ページ
「るう、可愛い」 「おいこら慈雨。 こういうのは新郎は見ねーもんだぞ」 「いいんだよ僕は 神威うるさい」 私は身を捩るようにしてどうにか逃れようとあがく。 「ん~るう、じっとしてて」 「で、も」 「慈雨、メイク落ちんだろうが」 さっきから、顔とか肩とか。 肌が出ているところに容赦なく唇が落ちてくる。 「慈雨、時間だ。 続きは今夜にしろ」 「か、神威さん///」 「そうだね。 今夜が楽しみ」 ど、どうしよう。 慈雨にぃの顔を直視できない。 それで慈雨にぃが出ていって。 代わりに。 「るうちゃん、準備はいい?」 「だい、じょうぶです」 「そう」 にこりと笑いかけられ、手を差し出される。
/59ページ

最初のコメントを投稿しよう!