事実

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やだ、どうしよう!? こんな焦ってたら、まわりに絶対おかしく思われない? 悠哉が側に来たことで、回りの視線がこちらへ注がれているような気がしてならないよ。 …というか、どう見てもみんなこっち見てるよね? すると悠哉は、私ではなく大谷くんへ話しかけていく。 「…で、お前はどこの課の、誰だ?」 「あ、俺ですか?…経理課の大谷です」 「……経理課?」 ああ、ちょっと! 別に、眉間にシワ寄せながら聞かなくてもいいじゃない! なんだか悠哉の雲行きがあやしくない…? もしかして、大谷くんのこと何か誤解してる? このままここにいたら、ものすごくヤバいような…。 「あの、…お料理、もうどれも食べましたか?…私、何かとってきますよ」 なんとか空気を変えなくてはと思い、すぐさま話しかけてみた。 すると、大谷くんから私へ視線を戻す悠哉。 目が合うと、ニコッと微笑んできた。 「ああ、どれも食べたよ」 「…そ、そうですか…」 …ああ、どうしよう。他に、何か他に話をふらないと…。 私が言葉を詰まらせると、悠哉はすかさず話を続けた。 「どれも食べたが、…やはりなるの手料理が一番だ」
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