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私が顔を真っ赤にさせたままビクッとすると、愛美さんは私の頭を優しく撫でてきた。
「なるちゃん、ホントおバカさんねぇ」
「っ、…愛美さぁん!そんなこと言わないでくださいぃ!」
涙をこらえながらそう言うと、さらにヨシヨシと頭を撫でてくる。
「でも、最高だったわ!」
そしてニンマリ笑った。
絶対面白がってる…、絶対面白がってる!
私は何度も心の中で呟いていた。
すると、愛美さんが手に持っているブーケを差し出してきた。
「はいこれ!バースデープレゼント!」
「…え?」
出されたブーケを見つめた後、顔を上げて愛美さんを見た。
「なるちゃんにあげようと思ってたのよ!」
「え、でも…、そんな…」
「受け取ってくれるわよね?」
愛美さんはそう言って、私が受け取るのを待っているようだった。
え!?いいの?
他に貰いたい人、たくさんいるのに…。
私が貰っちゃって、いいの?
そんな思いを抱きながらも、差し出されたブーケをゆっくり受け取ってみる。
「…わぁ!キレイ!」
ブーケを見つめた後顔を上げると、愛美さんはニッコリ笑っていた。
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