事実

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「え~!?ちょっとそれはないって!もう少し何か教えてよ」 さらに迫って尋ねてくる大谷くん。 困ったなぁ。 でも、教えられないし。 「お願い!教えて!」 「ダァメ!これは秘密なの!」 私はそう強く言って、大谷くんを見つめた。 すると、今度はなぜだか大谷くんが黙りはじめる。 ん? 「…大谷くん?」 どうしたんだろうと思い見つめていると、大谷くんの視線は、私のやや右上へ向けられていた。 …え?何? ゆっくり右後ろへ振り返ってみる。 「……!!」 その振り返った瞬間、声にならない声が、私の頭のなかいっぱいに響き渡った。 「…何が秘密なんだ?」 悠哉が私の後ろに立ち、ニッコリ笑ってそう尋ねてくる。 「…え!?…えっと、あの…」 うそ!?…なんで? どうしてここに悠哉がいるの!? いつの間に!? 「あ、大した話ではないんですけど…」 挙動不審になりながらもなんとか答えると、悠哉はさらにニコッと笑った。 「ずいぶん楽しそうだな」 「え!?…いや、そうですか!?あの、ここのホテルの話をしてただけで、…その…」
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