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その笑顔、なんだかとてもずるいような…。
ダメダメ。
意識しちゃったら、きっと顔が赤くなる。
何も考えないよう努めながら、私も朝食が並んでいるテーブルの前に座った。
すると、またもチラッと時計を気にする悠哉。
…さっきからいったい何なんだろう?
朝食を取りながら、悠哉に尋ねてみた。
「何か用事でもあるんですか?時間がないって言ってましたけど」
悠哉は顔を上げて、私を見つめながらコクンと頷いた。
「ああ。10時までにお前のアパートに行かなければならない」
「…はい?」
私のアパート?
え…何?
どうして?
私がポカーンとしていると、悠哉は話を続けた。
「今日1日かけて、お前の家の荷物を全部運ぶんだ。10時に引っ越し業者が来ることになっている」
…え?
「ええ!?」
それ、どういうこと!?
驚いている私を見て、悠哉は不思議そうに見つめ返してくる。
「…一緒に住むんだろ?」
い、いやいやいやいや!
話が飛びすぎてない!?
たしかに一緒に住むことは嬉しくて、むしろ大歓迎だけど。
昨日の今日で、そんな急に言われても…!
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