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怯えてる…?
やっぱりそんな風に、見えちゃうのかな?
「今日から専務が不在でしょ。社長に日程を確認するから、ここにいさせてね」
そう言って私の隣へ。
ああ、私、これ以上平静を装うのは無理かも…。
泣きそうになりながらその場に立っていた。
「…で、いつから社長とできてるの?」
うぅ…、いきなりですか!?
直球で、心臓を鷲掴みするようなその問いに、私はおもいっきりビクッとした。
柏木さんが、横目でジイッと見つめてくる。
たぶん私には、話をうまく誤魔化すことなんて不可能。
鳴り止まぬ心臓の大きな音が響くなか、ポツリと答えた。
「…あの、…今年に入ってからです」
「え!?」
柏木さんが、大きな声で聞き返してきた。
え?なんでそんなに驚くの?
「それホント?」
「…はい…」
すると、おかしいなぁとでも言うように首を傾げる柏木さん。
「あの、それが何か?」
「私、なんとなく気づいてたのよ。秘書になる前からできてたんだとばかり思ってたのに、そこは外したか」
…ええ!?
私が、目も口も大きく開けて見つめていると、柏木さんはニヤッと笑ってきた。
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