専務不在!

9/16
前へ
/32ページ
次へ
「私がここで、どれだけ働いてきたと思ってるの?秘書歴は愛美とそんな変わんないんだからね」 …あ、そっかぁ。 愛美さんとも一緒に働いてて当たり前だよね。 でも、どうしてわかったの? やっぱり、どこかで何やら見られてたんじゃ…!? 今度は顔を青白くさせてると、柏木さんはお構いなしに話を続けた。 「社長を見てて、おかしいとは思ってたんだ。あなたが秘書になってから、かなり変わったもの。笑顔が増えたというか、よく笑ってるというか…」 …悠哉が変わった? それ、愛美さんも言ってたような…。 「確信を持ったのは、相沢さんが気分悪くして早退したときね」 え!? 気分を悪くした? 早退? 「私が代わりにここに来て仕事したんだけど、あの日の社長の不機嫌さときたら半端じゃなかったわ。何度心の中で相沢さん戻ってきて~って叫んだことか…。そんなに相沢さんじゃなきゃダメなのか!って腹立たしくもなったけど」 悠哉が不機嫌? …それってもしかして、高野課長といろいろあったときじゃ!? ああ、何てことだろう。 柏木さんに多大な迷惑をかけていたとは…。 私はすぐに謝りだした。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1167人が本棚に入れています
本棚に追加