絡む糸

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でも、辛うじて、朝だけは悠哉と恋人の会話をすることができていた。 あまり時間に余裕がないから、ほんの一時ってかんじだけど。 それでも、この一緒の時間は、私にとってとても大きな意味を持つ。 悠哉からの愛と力をこの時間に蓄えて、仕事へ向かうエネルギーに変えるんだ! 相変わらず受付の伊藤さんは、私に対して挨拶をしてくれない。そればかりではなくて、私をどこか冷たい感じで接する人もいたりする。 でも、悠哉の力は想像よりもはるかに強く、私を支えてくれていた。 それだけじゃない。 高野課長や柏木さん、幸恵や大谷くん、私に声をかけてくれるみんなの力も、とてつもなく大きな支えになっている。 一人じゃないと思えるだけで、心強かった。 専務不在の5日目。 この日も、何かと慌ただしい時間が続く。 私も柏木さんも、最上階と下の階を行ったり来たり。 ああ、専務、あなたはどれだけ仕事をこなしていたんですか? 私、もういっぱいいっぱいなんですけど…。 そう嘆きたくなりながらカウンターに座り、しばしの着席。 ふぅと一息ついた。 時計を確認すると、もうすぐ15時。
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