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「ッ!」
サラの拳は空振り、対象を失ってその勢いのまま身体のバランスを崩しそうになった。しかしなんとか持ち直し、また路地を駆け始める。
(……今のってまさか……)
敵影を見つけ、なんとか再度の持久戦に持ち直したサラは、ある可能性に気づいてその表情を歪めた。
と、サラに連絡が入る。光で描かれた長方形の枠が宙に現れ、そこにある人物の顔が映し出された。
『やっほーサラ! いまの狙撃はどんなも』
「お疲れー」
サラは低い声でつぶやき、その枠を手刀で割った。通信の強制終了だ。しかしまた枠が現れ、
『やっほうサラ! 私の狙撃でたすか』
「どもー」
サラは短剣で枠を斬った。
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