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「!」
ミイナ直近の護衛騎士であるマイメルの判断は素早い。即座にミイナを抱きかかえ、爆発を避けるように右後ろへ飛んだ。
爆風と壁の破片からミイナを守るように覆いかぶさって、音が止むまでをやり過ごす。
やがて夜の静けさが戻り始め、マイメルは顔を上げる。
「……ミイナ様」
呼びかけても返事はない。ミイナはマイメルの腕の中で意識を失っていた。頭を打っていないかなどを確かめて、ミイナの身体を床に横たえる。
そうしてから立ちあがり、マイメルはドアの近くに立てかけていた鞘に収まっている長剣を手にとる。
焦げた木片を踏み抜き、腰を落として剣を抜いた。
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