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飛んだマイメルは狭い寝室ゆえ、壁に肩をぶつけて勢いを殺す。そうしてから振り返った。
剣を構えずに、だ。影も同じように、短剣を構えずに振り返っている。
そして影が声をあげた。
「マイメルっ……?」
影は被っていた黒のフードを取り去って、顔をあらわにしながらマイメルの名を呼んだ。そしてマイメルもある確信を抱く。
「サラさん――ですよねっ? えええなにやって」
影、もといサラは、マイメルに名前を叫ばれて、先ほどの戦闘のとき並の素早さで頭を下げた。
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