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「…それはそうだよな」
そこまで話すと、悠哉が私を見つめてくる。
「俺たちも、その時はできる限り長めに休みをもらい、海外に旅行に行かせてもらうとしよう」
笑顔でそう言って、私の頭をポンポンした。
そして歩き出し、社長室へ向かう。
私の顔が、すぐに沸騰し始めた。
「その時は」って、…つまり、…そういう時だよね!?
熱さが半端でない。
ふと顔を上げると、専務がおもいっきり私を見つめていた。
目が合うなり、ニコッと微笑んでくる。
う、うわぁ…。
そんな微笑まなくても…。
「社長があんな風に言うということは、その日も、そんなに遠くないということですかね」
さらにニコッと笑う専務。
そして、ゆっくり悠哉の後に続き社長室へと向かっていった。
1人その場に残された私は、手でおもいっきり顔を仰いでいた。
あ、熱い!顔が熱すぎる!
2人とも、そんな意識させないでよ!
心の中でそう叫びながら、しばらくその場に立っていた。
そしてふぅと一息ついた後、給湯室へ。
悠哉と専務に、コーヒーを入れはじめた。
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