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驚いて悠哉の顔を覗くと、私を見上げニコッと微笑んでいた。
うわぁ…。
つまり、これは膝枕状態。
私は目線を泳がせていた。
そして手に持っているケータイに気づき、コホンッとして続きを登録しはじめる。
「なる、片桐の番号も忘れず入れとけ」
「あ、はい!」
なるべく、悠哉を意識しないように努めていた。
登録完了後、ケータイをテーブルに置き、チラッと悠哉の顔を再び覗く。
悠哉は、目を閉じて休んでいた。
顔を熱くさせながらもう一度チラチラと視線を泳がせた後、悠哉を見つめた。
…やっぱり、疲れてるのかな?
そっと、髪に触れてみる。
そしてそのまま頭を撫でた。
すると、悠哉の瞳が開く。
おもわずドキッとしてしまった。
そんな私にまたも優しくニコッと笑ってくると、悠哉の手が今度は逆に私の髪に触れてきた。
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