会長様?お父様?-1

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玄関でこれだけのスペースって…、いったいこの家はどれだけ大きいんだろう。 軽く目眩が…。 でも、当たり前なのかな。 歴代社長の家だもんね。 …こうやって考えると、やっぱり悠哉は私みたいな一般庶民の暮らしとは程遠いのかも。 なんか、かなり不安になってくる。 会長様に会って、私、どう思われるかな? ふぅと軽く一息ついた後振り返り、さっき歩いてきた石畳の道を眺めた。 会社から10分ちょっとなんだけど、そんなにうるさくもなく、この家の敷地外にもある程度の緑があって、すごく住み良い場所に思える。 会長様が好んでこの場所に住んでたのかなぁ? どんな人なのか、さらに想像を膨らませていた。 気づくと玄関側から足音が。 振り向くと、悠哉が靴を履いているとこだった。 「どうでした?」 靴を履き終えて、立ち上がったさいに声をかける。 そして悠哉が一言。 「…熱い」 「アハハ!汗かいてますよ」 ポケットからハンカチを取りだし、悠哉へ差し出した。 「ありがとう」 返事しながら汗を拭うと、悠哉はケータイを手にしていた。
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