零side

6/8
前へ
/22ページ
次へ
「従兄弟の漣。仕事で帰国してきたんだ。普段はアメリカに住んでる」 「そうなんだ。初めまして、瀬名雪人です」 雪人が挨拶をしても漣は無視してしまった。そのおかげで空気が悪くなってしまっている。漣が日本に滞在するのは一週間、この一週間が思いやられる。 部屋は客室を貸すことにした。部屋に案内すると 「零、雪人、どこに寝る?」 「俺の寝室だけど?雪人の部屋の準備がまだできてなくてね」 「そう....」 なんだかいやな予感がした。仕事のため書斎にいると雪人が入ってきた。 パソコンや書類を片付け 「どうした?」 と聞くとよく見たら手には枕と毛布を持っていた。漣のやつか..... 「漣さんが零さんと寝たいって」 「言ってくる」 漣に言おうと寝室に向かおうとすると雪人が 「俺が客室で寝るから」と言ってきた。 「なに言って.....」 「漣さんは久しぶりに零さんに会ったから....寝てあげて」 僕はパソコンと書類を鞄にしまい上着を持って玄関に向かった。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加