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「喜んでやらせて頂きましょう!」
それは、先ほどの先輩の笑顔にも負けず劣らずの満面の笑顔だった。
……欲望にまみれてはいたが。
「嘘に決まってるじゃない」
後輩君の返答を予測していたのか、Sっ気満載の笑顔で後輩君の欲望を
完膚なきまでに砕く先輩。
「ーー早いよ!?せめて想像という夢をみるまで待っててくれてもいいじゃないですか!」
弱冠気持ち悪い事を言っているのも気付かず、不満を訴える後輩君。
「その場合だと、出演料が発生するけど構わない?」
そんな訴えなど、知ったことかと言わんばかりに追い討ちをかける先輩。
「金取るの!?」
予想だにもしていないことを言われて驚愕する後輩君。
「そりゃ、取るわよ」
いいリアクションをし始めた後輩君にご満悦な先輩は後輩君の質問を肯定する。
「で、ですが、その理屈だと先輩ほどの美人なら色んな人達から取らないといけなくなりません?」
多少、落ち着きを取り戻した後輩君が先輩の暴言を健全な男子代表として、比較的正論に聞こえる内容で質問しかえす事にした。
「そうしたいのもやまやまなんだけど、その場合だと私の品性を疑われるから、周辺で想像している人達から取らないで、すぐそばにいる変態で後輩の君から料金を回収しようかと」
しかし、返ってきた答えは被害を被るのは後輩君だけらしい。
「……何で貶されたうえにお金まで取られないといけないんですか」
ちゃっかり自分の事を貶されて、精神的なダメージを受けて、心が二倍痛い後輩君。
「後輩君ならいいかなぁーと思って♪」
しっかりダメージを受けている後輩君をみて、ますます嗜虐的な笑みを浮かべる先輩。
「ひでぇ……何でこんな人に惚れちゃったんだろ」
思わず、この人に惚れたのは間違いだったかと考える後輩君。
「ん?何か言った?」
悦に入っていて聞き逃したので、首を傾げつつ聞き返す先輩。
「……いいえ、なんでもないです」
そんな先輩をみて、こういう性格なのも含めて惚れちゃったんだから仕方ないよなぁ、と苦笑交じりで返す後輩君。
「そう?ならいいんだけど」
不思議に思いつつも流して欲しそうなので気にしないことにした先輩。
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