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第五章
軽い朝食を済ませて、部屋へと戻る。
「ねえ、えりさん。カーテンとテーブル変えちゃうんだよね?」
「そう、それからソファーも買っちゃったの」
「これも変えちゃうの?こんなに寝心地良いのに…」
二人掛けのソファーに転がる蒼。横になると、ふくらはぎから先はソファーからはみ出している。
「寝心地良いって、長い足が出ちゃうよね」
「そう?この感じが、たまらないんだけどね」
はみ出した足を、ぶらぶらと気持ち良さそうに動かしている。
「持っていけば?どうせ、処分頼んであるから」
仰向けに寝転がっていた蒼が、くるりと身体を入れ替えてソファーの肘に顔を乗せている。
良いの?悪戯っ子の様に笑っている。どうぞお持ち下さいな、そんな風に私は両手を広げる。
憎めないな…なんだか可愛らしいペットの様に見えてしまって笑いが込み上げる。
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