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「本当ですね、子供みたい」
「そう言われても、腹も立たんからな…気にしてくれてありがとな、佐野」
少し意地悪をしてみたくなる…
「あら、私が俊介さんって呼ぶのに、佐野…ですか」
「あ~いや、どう呼べば良いんだよ。今更…」
「そうですか、じゃあ私も今更ですから、社長に戻しますよ」
「お前も意地が悪いな~。じゃあ、えりちゃんとか呼べば良いのか?」
「ちゃん…は、要りませんよね…普通」
「照れ臭いもんだな…あ~、えり…これで良いか?」
真っ直ぐに前を見つめて、こちらも見ない。心なしか、顔が赤い気がする。
「俊介さん…本気で、照れてます?」
「お前な…見りゃわかるだろ」
「可愛いですよ、俊介さん」
「もう良いよ…」
少し憮然とした表情を浮かべている榊。
不貞腐れたように、車のドアに頬杖を付いてそれでもゆったりとハンドルを切る。
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