第八章

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なるほどね…そっと、太腿の辺りに手を乗せてみる。 その手を上に這わせて、少し肉付いたお腹の抓ってみた。 途端に、榊が笑い出す。 思った通り、拗ねた振り…どうしてこうも不器用なのだろう。 「ねえ、ルーフ開けて海まで行きません?」 「髪が乱れないのか?俺は構わないけど…海か~何年も行った記憶が無いな。そうだな、行こうか?」 「そうね、せっかくのデートですからね」 榊は、満足そうな笑みを浮かべてルーフを開ける… 頭の上に空が拡がって、初夏の風に包まれた。 お腹に移動した手は、そのまま榊の太腿の上に収まっている。
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