第十一章

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真顔で話す榊に私も素直に頷いた。日本へ戻ればまた日常が戻ってくる。 榊も私も恋愛の事を優先させる余裕は無い。もちろん蒼の事も考えないといけない。 榊も蒼も私に対してフェアな態度なのだと思う。 この一週間蒼は電話はもちろん、メールも寄こさなかった。榊との出張である事は知っている。 私は狡い…榊と同じ時間を過ごしていれば、蒼の事は気にしても抱かれていれば心地よい。 蒼といる時も同じだ。このままで良い筈はないのだけれど選ぶ事が出来ない自分が情けなくて仕方がなかった…
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