第十五章

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人間などというのは不思議なもので、三浦がアメリカの大学を出ているという事で実際見る目が変わってしまう。 「それにしても驚きますね。どうして運転手で雇ったんですか?」 榊は思案していた、話さないといった約束を破らないでどう話すかを考えているのだろう。 「う~ん、さっきも言ったが本人から聞いてくれ。俺は経営陣で雇いたかったんだがな…まあ、色々会社的にも事情があったしな。あいつも望まなかったって事だ」 「そうですか、立ち入った事情がありそうなので我慢します。でも、もしかしてこれまでも三浦さんが助言をしてたんですか?」 榊がニヤリと笑う、どうやらその通りらしかった。 「よくもまあ、お二人で私まで騙せたものですね…」
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