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「まさか!!」
ぶんぶんと激しく
首を振ったので、
『ヴァサカ!!』みたいな
発音になった。
「ないないない!
ありえないから!
ほんっとやめて!!
第一、私、好きな人いるしっ。
3年の先輩に絶賛
片思い中だしだしっ」
身振り手振りを使って
必死に否定すると、
しほりの表情がほっと緩んだ。
「――よかった……」
「……」
……よかった?
――ちょっと待って。
……この展開……。
「わたしね。まだ誰にも
言ってないんだけど」
しほりは、透き通った
真っ白な頬をほんのり
ピンクに染めて、言った。
「今日、田辺くんに、
――告白したの」
「……」
ええええええええっ!!!
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