188人が本棚に入れています
本棚に追加
なるほど。
その気持ちは、
ものすごく分かる。
私は再びミシンを動かし始めた。
田辺が『恋パラ』担当になってから、
水曜日が楽しみだった。
爆笑しながら、時には
じんわり涙ぐみながら、
クラスの皆で一緒に
田辺のトークを聞いた。
豪快な見た目からは
想像もつかないほど、
田辺は人の気持ちを分かっている。
それがみんなに伝わるから、
男子からも女子からも、
愛される存在なのだと思う。
……でも……。
そんな田辺の良さを
知っているのが、
自分だけじゃなかった事を
改めて思い知らされると、
なんだか……。
これって……ヤキモチ?
「……」
私はぶんぶんと顔を左右に振った。
――ヴァサカ!!!!
――断じて、違う!
最初のコメントを投稿しよう!