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「そんなに好きなの」 「……」 「俺にはわかんねえなあ。 そんな風に、無理して 背伸びしてまで相手を 追っかけるって気持ち。 セブンティーンに 付箋を貼ってまで 相手に合わせようとする、気持ち」 ――とりあえず兄。 ……絶っっ対に許さない。 「ところで小悪魔キュートって どんなキュート?」 「――もういいっ!」 私は田辺のハンカチを 奪い取り、涙と鼻水を拭いた。 「……ちゃんと洗って返せよな」 田辺はそう言って、 また作業に戻って行く。 ――ちょっと待って。 ……てことは……。 放送部の皆さんに、 私のコイバナは筒抜け、 ってことじゃん?
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