†はじめのチョコレート†

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‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡ 慶太は、そこそこ好きなバスケットボールにも身が入らなかった。 (失恋……なのか。フラれたなんて認めたくねえ。勝哉みたいにすぐ次の女…なんて無理だ。) 別れてから1ヶ月。慶太にとって長いような短いような時間だ。 ふいに彼の不注意から、バスケットボールが手を離れ、コロコロと非常口の外に出てしまった。 溜め息をつきつつボールを追いかけて非常口に出る。汗をかいて火照った体に風が少し涼しい。 と、制服の女の子らしき後ろ姿が目に入る。 長い黒髪。あんまり垢抜けていない感じからすると中学生くらいか。 バスケットボールは少女の足下にあった。 「ごめん、ボール取ってくれない?」 なんだかホラー映画みたいだな、と慶太は思った。振り向いたらのっぺらぼうか、はたまたものすごい色白美少女の幽霊だったらいい――
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