†はじめのチョコレート†

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だが、扉はゆっくりと控えめに開いた。 「わたしよ。深咲」 「え……?」 がばっと布団を剥いで扉の方を見ると、隙間からわずかに深咲の茶色いウェーブが見えた。 「風邪ひいたから……マスクしてて。聞こえにくかった?」 「ああ…そ、そうなんだ」 「入ってもいい?」 「あ……いいよ」 深咲はおずおずと部屋に入ってきた。 「でも、なんで……」 慶太は自分の馬鹿さ加減を後悔した。 なぜなら――
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