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朝の出来事を再び思い出し、 ほう、とため息をついたその時。 カラカラ……という音が聞こえ、 私は出口を振り返った。 図書室をこっそり出て行こうとする、 前かがみの椎名萌と目が合う。 椎名萌はびくりと体を揺らし、 ぺこりとお辞儀をし、 慌てて出て行った。 ピシャ、とお行儀よく戸が閉まる。 「……」 ……あんたもいたんか。 ――ていうかあんたたち、 二人きりで、何やってたんですか。 二人とも、行動分かりやす過ぎ。 隠したいんなら、 もっと警戒しなさいっ!!
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