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「勉強してるんだから、 邪魔しないで出て行って」 「なんで怒ってるの」 「自分の胸に聞いてみなさいよ」 「全然わかんないよ…… 相良のこと言いふらしたから?」 「あたりっ!! ……速攻、当てたね??? あんた、思いっきり 心当たりあんじゃん!」 私は立ちあがって、 もう一つのクッションを 投げつけた。 今度はうまくキャッチして、 抱き締めながら上目づかいで こちらを見つめる。 「……ごめん」 「やだ!お兄ちゃんなんか 大っきらい!」 「……」 「ちょっと。 ……今、萌えッとしたでしょ」 「いや……」 「頬を染めるなっ!!ちねっ!!」 私はティッシュカバーを 思い切り投げつけてから 立ち上がり、全力で 追い出しにかかった。 体重をかけ、お兄ちゃんの体を 押し出そうとする。
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